かに座

ミント期間
8月30日 - 9月15日

序文

“ON” CHAIN ARTは、 Harvest Hallの初のプロジェクトであり、オリジナルのNFTアート作品を世界中のファンに届けることを目的としています。デジタルアートの未来を切り拓く新しい時代を創造する日本のアーティストとコラボレーションし、所有、参加、学びを一体化した体験を提供します。

最初にコラボレーションするアーティストは、Instagramで30万人のフォロワーを持つ「手描きアニメ」クリエイター、かに座さんです。

かに座さんは、作品の企画、作画、音響デザイン、編集など、すべての細部に至るまで自ら手掛けています。

今回、かに座さんにお話を伺い、彼女のクリエイティブプロセスや“ON” CHAIN ARTでの新しいチャプターに対する期待について語っていただきました。

かに座さんインタビュー
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YouTubeなどの裏方仕事で得た知見を元に
SNSで活躍の場を見出す

昭和のアニメを彷彿とさせる独特の作品で知られるかに座さんだが、実はアニメ業界での経験はないという。
そんな彼女がInstagramで自作の短編アニメの投稿を始めたのは、約2年前のこと。その背景には、SNSの動向を
見極める鋭い洞察があった。

「以前から仕事の一環でYoutubeの裏方業務をしているので、SNSの
動画について勉強していました。その過程で、ショート動画に興味を持ち、
そこで得た知見を試す意味で実験的に自作のショート動画を投稿したいと
思うようになりました」

かに座さんが自身の作品の題材を短編アニメにしたのは、パフォーマンスや人前で喋ることが得意ではない一方で、
美大出身という背景から絵を描くスキルがあることに着目したからだ。さらに自身の能力を活用する方法として、
絵を使った動画制作、つまり短編アニメという形式を選択した。またかに座さんの作品からはジブリ作品からの
影響が伺えるが、そこにはジブリ作品を研究したいという彼女の探究心があるという。

「自分が好きなジブリ作品が多くの人を魅了する理由を研究したいと思っていたんです。
それで、最初はジブリのファンアートとして短編アニメを投稿するところから活動を始めました。
ジブリ作品は、時間と手間とこだわりの詰まったシーンばかりです。
そういったこだわりに惹かれていたので、ジブリに特化してアニメーションを研究しました」

デジタルで再現するセル画の味わい

そんなかに座さんは、セル画時代のアニメの特徴的な要素を意図的に取り入れているという。

「意識してるのはセル画時代のアニメです。昔は透明のセルに絵を描き、裏面から絵の具で塗る形でセル画を
作っていました。私の作品では、それをあえてデジタルの時代に少しでも表現できたらなと思っています」

その言葉どおり、かに座さんはiPadでイラストアプリを使用するデジタルな制作環境ながら、セル画特有のわずかな
線のガタつきを再現することで、古いアニメのアナログな雰囲気を演出している。また、現代のアニメに多用される
光や陰のグラデーションを極力避け、セル画時代のベタ塗りの質感を大切にしているという。これらのこだわりは、
ジブリ作品の研究を通じて培われたもので、かに座さんのアニメーション制作における重要な特徴となっている。

新たな可能性を秘めた"ON" CHAIN ARTの世界へ

そんなかに座さんが、"ON" CHAIN ARTの世界に足を踏み入れることになったきっかけは、HARVEST HALLとの出会いだった。

HARVEST HALLが"ON" CHAIN ARTプロジェクトを立ち上げた背景について、HARVEST HALLメンバーは、
「近年、日本のアニメーションをバックボーンに持つNFTプロジェクトが海外で多く登場し、人気を集めていますが、
実際に日本のクリエイターが関わるケースはあまりありません。このプロジェクトでは、日本がリードするカルチャーである
アニメやイラストのクリエイターさんを本物としてきちんと世界に届けたいという強い気持ちがあります」と語る。

かに座さんの独特な作品スタイルは、まさにこのプロジェクトの理念に合致するものだった。また、かに座さん自身もかねてから"ON" CHAIN ARTとして販売する可能性を模索していたという。

ファンと創るキャラクター

今回のプロジェクトでかに座さんが発表する作品は、制作個数に上限がなく、ファンが購入しやすいように比較的低価格で
販売するオープンエディション方式で販売される。

「今回販売する作品は、5人の女の子のキャラクターをベースにしています。各キャラクターのバストアップショットがあり、スワイプのような演出で様々な絵文字に合わせて変身していきます。それぞれの変身の仕方を
変えているので、見る人を飽きさせない工夫をしています。この作品の特徴は、購入者が自由に活用できる点にあります。例えば、お気に入りのシーンをスクリーンショットして、SNSのアイコンとして使用することができます。
5人のキャラクターがいるので、5パターンのアイコンを使い分けられるのが購入者にとってのメリットですね」

また"ON" CHAIN ARTの世界では、オンラインコミュニティを通じてファンの意見を募ったり、投票システムを導入したりするなど、アーティストとファンが協力して作品を生み出す取り組みが行われている。今回、かに座さんもこの"ON" CHAIN ARTならではの創作スタイルに着目。作品に登場する5つのキャラクターのひとつは、自身のフォロワーに対して行ったアンケート結果を元に決めたという。このように作品制作に"ON" CHAIN ARTならではの特性が取り入れられている点も特徴的だ。

"ON" CHAIN ARTが拓く創作の未来

かに座さんは、今回のプロジェクトを通じて得られる収益を今後の創作活動に活かしたいと考えている。
「もし収益化できたら、その収益でスタッフを雇って、短編アニメ映画を作りたいと思っています」と、より大きな規模の作品制作への意欲を見せる。また、"ON" CHAIN ARTの可能性についても、さらなる探求を続けたいと語る。

「アニメ作品の場合、実際のセル画販売のようにカット毎に"ON" CHAIN ARTとして販売する方法もあると
お聞きしています。色んな販売方法があるのも魅力的ですね」

デジタル時代における新たな表現手法を駆使しながら活動するかに座さん。彼女の今後の活動と"ON" CHAIN ARTプロジェクトの展開に引き続き注目が集まりそうだ。

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